昭和の戦争ノート18



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秦郁彦『陰謀史観』(新潮選書)を読みました。

秦さんは、自由主義史観研究会が立ち上がったころに、
たいへんお世話になった方です。
当時の主要な問題点だった「従軍慰安婦」について、
歴史の事実をていねいに教えていただきました。

本書のねらいは、東京裁判史観・自虐史観という最大の陰謀史観は批判しないで、
戦後日本の歴史の見方を批判的に検討し、
愛国心を育てようとしている私たち(秦氏の言う「修正主義者」)の立場を、
「陰謀史観」というレッテルを貼って葬り去ることにあるようです。

共産主義が国家社会主義を生み出し、
20世紀の歴史に多大な影響を与えたという事実さえ、
「陰謀史観」として切り捨て、
反ユダヤや、フリーメーソンのトンデモ本と一緒くたにあつかっています。

氏は、歴史は「専門の歴史家」にまかせておけと言いたいようです。
過去のご自分の仕事を、
できるだけ無傷で守りたいという気持ちが行間にあふれていて、
国を思う気持ちが伝わりません。

本書から教えられたこともたくさんありましたが、
私は、
歴史家は愛国者であってほしいのです

いずれにせよ、
秦氏が、
米軍が書いた「太平洋戦争史」にも、ラジオ放送「真相箱」にも違和感がなく、
占領期の言論統制を明るみに出した江藤淳の仕事に敬意を払うこともなく、
東京裁判に対してもきわめて肯定的であることを知り、
たいへん残念に思いました。

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連休の後半は息子夫婦が孫たちを連れてやってきて、
たいへんにぎやかです。

ようやく雨がやんですてきな五月晴れでしたので、
みんなでドライブしてきました。

孫たちの笑顔に癒されました。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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