毎日新聞の記事「子どもへの「日本人ファースト」影響 夏休み明け、教員に懸念広がる」
昨日の講座でちょっと疲れていますが、またとても憂鬱な記事ですが、これについては一言しなければいけないので現場の先生方に向けて書いてみます。読んでいただけたら嬉しいです。
「レイシズム・人種差別プロパガンダ」の流れできっとこういう記事が出ると思っていました。
30年前の歴史授業改革攻撃とまったく同じパタンだからです。
まず先生方は、万が一子供たちにそういう動きがあったら断固としてそのいじめをやめさせて正しいクラスをつくってください。このプロパガンダを進めてきた共産主義者どもの思うつぼだからです。そうして、このプロパガンダそのものが、子供たちの中に差別を誘発したいという悪意にもとづいていると考えたほうがよいと思っています。
子供たちにも、「マスコミが、日本をダメにするために、君たちにそういう悪いことをやらせようとしているんだよ。賢いみんなはそんな奴らに嵌められないようにしようね!」と教えてください。
その上でこの点について基本の理解を深めておくことが大切です。
1 国家は国民(日本人)のためにあり、義務教育も主権者たる国民を育てることが第一の責務です。
2 ですから日本だけでなく、世界中の全ての国は「国民のための政治」を行いますから、国民以外(外国人)の権利と義務は少なからず制限されます。これが世界の主権国家の標準(default)です。制限されるものは国によってさまざまですが、国防の義務や参政権などさまざまです。ですから、国家そのものが「排除の論理」を前提にして成立しているわけです。
3 今回「日本人ファースト」という政治の標準(デフォルト)がバズったのは、レイシズムではなく、国民の多くが日本の政治がほんとうに国民のために行われているのか?という疑念がたまりにたまっていたからです。そしてそれがいわゆる安倍晋三が「戦後レジーム」と言ったものの根幹にあったからです。
4 筆頭が戦後教育です。「人間」や「世界市民」を育てて「日本人を育てる」ことをしてきませんでした。
その代表が歴史教育です。
私の歴史授業は日本という国の素晴らしさ、先祖の素晴らしさを教えて、先祖のバトンを受け取る誇り高い子供たち(主権者国民)を育てるので、教室にいる外国人の中には違和感を持って学ぶ子供も出てきます(そこはちゃんと手当てをしてきましたが)。
歴史授業はまさに「日本人ファースト」にならざるを得ないのです。
そもそも〇〇人ファーストでない歴史教育をやっていない国はアジアにはありません。戦後80年日本だけがそれをやってきたわけですから、日本の行政のいたるところに「日本人セカンド」みたいな標準(デフォルト)がはびこっていたのではないか?と疑ってみる良い機会でしょう。
それがまさに戦後レジームを終わらせること始めになると思います。
5 以上は、国家・行政・公教育の話です。一人の人間として、生活者として、日本人も外国人も差別せずに仲良くしようと思うのは当たり前で、これは「人権」とは関係のないことです。日本人は明治から「人種差別反対」を国是としてきた国です。われわれも先人の生き方の理想を引き継ぐべきです。
6 この記事はまことに悪意に満ちています。
参院選の報道では、「日本人ファースト」の主旨をはじめから捻じ曲げてとらえ、人種差別のスローガンだ!という決めつけからプロパガンダが始まりました。
「差別だ!」というのは、普通の日本人が絶対に言われたくないと思っているイヤな言葉です。共産主義者はそういう宣伝が実に得意なのです。そうして今回は善良な私の友人たちまで巻き込まれてしまいました。それは彼らの善良さのせいなので仕方がないのですが、なんともストレスのたまる夏になってしまいました。
だからこの記事が現場の教員たちに与えるダメージは大きいだろうと思っています。
7 みんな同じ人間だ、同じ人権を持っている
これは正しいのですが、国家の一員としての国民とそうでない人とを、国家や行政や公教育は「区別」しないと成り立たないのです。参政権や在留資格や帰化資格などです。それはどこの国も同じです。
中国・朝鮮・韓国と比べればソフトな「区別」でよいと思いますが、日本を守るためにはそれが必要です。このプロパガンダは国民が戦後レジームの問題性に気づき始めたことへの必死のカウンターなのだと思います。
8 私は30年それを教育界でこれと同じパタンのやられ続けましたので、彼らのねらいも手口もよくわかります。善良な人間にダメージを与えるプロパガンダは得意中の得意なのです。
ここで踏みとどまって同僚の先生方と話し合ってみてください。
以上の内容をわかりやすく子供たちに伝えて、差別のない、平和な学級を育てていただけることを願っています。

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