姫路講座を終えて 5 (大東亜戦争の戦争目的)



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◆次に大東亜戦争開戦の授業をやりました。この戦争における日本の戦争目的がテーマです。

1 大東亜戦争開戦の授業

・首都占領で戦争は終わると考えた日本は甘かった。重慶に首都を移した蒋介石は毛沢東と合作して徹底抗戦の構え。

・戦闘では負け続け主な都市とその周辺は占領されるが中国は降伏しない。なぜですか?

・イギリス、アメリカ、ソ連の莫大な援助(資金・軍事物資・生活用品など)があったから。

・三国それぞれが「なぜ日本に勝たせたくないのか?」を知る。

・英米ソはアジアの有色人種地域で利益を得続けたい。日本は「白人vs有色人」という構図を変えて人種平等にしたいという理想を掲げてきた。それが彼らには迷惑だった。蒋介石は「中華によるアジア支配」が目標だから、欧米は手を組めると考えている。蒋介石に恩を売った方が白人の利益を守れると考えている。

・ソ連は「共産主義による世界支配」が目標だから世界中で戦争を起こす工作を進めた(戦争から革命へ!)。その二本柱が「独と英仏の戦争」と「日本と中国の戦争」だった。第一次世界大戦後世界各国に生まれた共産党はソ連共産党の支部だった。

・英米はドイツとの戦争に勝利するには「アメリカの参戦」しかないと考えている。日米戦争が起きればそれをきっかけにアメリカも参戦できる。

・メディアに煽られた国民は「真の敵はアメリカとイギリスだ」となっていったが、陸軍以外の指導層は「対米英戦争はやりたくない」だった。

・1941.4 日米和平交渉委が始まる。ルーズベルトは時間稼ぎをして最後は日本に手を出させようとする。日本が攻めてくれば「80%が戦争反対だったアメリカ世論」がひっくり返る可能性が出てくる。そこで、経済封鎖・在米資産凍結・石油輸出禁止などで日本を締め上げてくる。とくに石油禁輸は「このままでは日本が死ぬ」という事態だった。

・そこにハル・ノートが出てくる。最後通牒(拒否すれば戦争)だった。最も頑強な和平派だった外務大臣重光葵も、これを「日本を日露戦争以前の小国に戻すつもりなのか!」と受け止めた。

発問「あなたが当時の日本のリーダーだったら、
    ハルノートを受け入れますか(避戦)? それとも拒否しますか(開戦)?」

・日本政府はこれを拒否して戦争準備に入り、12月8日未明(米時間)真珠湾を攻撃。同時にイギリスの植民地だったマレー半島に上陸した。大東亜戦争開戦。

・開戦の詔勅を読み、大東亜戦争の戦争目的が「日本の自存自衛」だったことを知る。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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