6年公民「もう一つの課題」(渡邉校長先生の第3弾です)



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何度も書いていますが、船橋市立船橋小学校の6年全学級の本年度社会科歴史学習で「日本が好きになる!歴史全授業」が追試されました。学年全学級で全授業の追試が行われたのはこれが初めてではありまあせんが、船橋小の実践が特別なのは校長先生自らも授業をされてきた点です。しかも以下の報告で分かりますように、校長先生自ら教材研究をすすめ、より良い形に齋藤の授業を修正しながら追試をしてくださったことで、追試実践の新たな地平が切り開かれた感があります。

この授業「もう一つの課題」も元実践の最後の授業「日本の課題:国づくりのバトンの自分の番」に「もう一つの課題」を付け加えるという修正を行っての実践でした。現在の日本にとって大変重要なテーマを教材化されていて目を見張ります。いままさに皇位継承問題は国家の喫緊の課題ですが、これを6年生に授業したのは渡邉校長が本邦初ではないでしょうか?子供たちの感想文にはそれを「わがこと」として受け止めている子供たちの思いがよく表れています。並大抵の授業ではないことがわかります。またこの授業の後に、船橋小学校6年歴史の「新・最後の授業」が行われたようです。この授業も楽しみです!

渡邉校長の報告を以下に掲載させていただきますので、最後まで読んでいただければ幸いです。

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【6年公民:もう一つの課題】 (渡邉尚久校長先生のFacebook投稿より)

先日、6年で授業をしました。齋藤武夫先生の歴史の最後の授業では、令和の日本に残された課題として「領土問題」「拉致問題」「米軍基地問題」「歴史問題」と4つを取り上げましたが、私はさらに今後の日本のことを考える際、もう1つ、取り上げる必要があると考えています。

では、児童の振り返りを読み、私が何を課題だと考え授業したのかを予想してみてください。

(ここから児童の振り返り)

日本は「領土問題」などの他にもいろいろな問題を抱えていることに驚いた。歴史のある我が国日本を守っていきたいと思った。今の日本を守るためには何をしたらいいのか、しっかり考えてみるきっかけになった。長く続いてきた日本が本当の意味で終わってしまわないように、これからも日本について学んでいきたいと思った。 

日本は今、様々な問題にあっているので解決していかなきゃならないので私は権利のある国民ということを自覚していろんな人にこのことを広めるなどと今、自分にできることをやっていきたいなあと思いました。そして、他国の日本への想いがわかり私も尊い日本の国民としてふさわしい性格になろうと思えました。

今も昔も皇位継承問題があることは知らなかった。だから、知れてよかった。未来、皇室がなくなった日本は今のように平和でいられないかもしれない。自分が亡くなるまえに皇室がなくならないとしたらなんとなく他人事のように考えてしまうが、自分に関係のある人が平和でいられなくなってしまうかもしれないと考えると全く関係ないとも言えなくて少し怖くなった。そして、昔の人達のお陰で日本が超高度信頼社会になっていることを知って本当に昔の人たちには感謝でしかないなと思った。今まで知らなかった日本の仕組みや過去をわざわざ時間をつくって教えてくださった校長先生にも本当に感謝しかありません。すごく日本の良さが伝わってきます。海外の方々何を言っていたかというのもすごく興味深く、日本のことをほめてくれている人ばかりで、さらに日本を好きになれたし、日本人としていられることを誇りに思えるようになりました。

天皇家が126代まで続いていて、とても長い歴史ですごいと思いました。でも、今、日本が皇位継承問題を抱えているということはとても深刻な問題で、どうにかして解決して、昔からの日本の歴史を紡いでほしいと思いました。GHQが11の宮家を皇籍から抜いてしまったのが今の皇位継承問題を引き起こしてしまっているということを聞いてとても残念に思いました。そして、11の宮家は皇籍のままであってほしかったのにと思いました。校長先生の授業を受けて日本という国のすばらしさを知ることができました。特に、電車の中で寝るなど、日本では当たり前のことが他国では当たり前のことではないなどということを聞き、驚くとともに日本の素晴らしさを実感することを知ることができました。ちなみに、私の先祖は伊勢神宮に紙を納めたり、お坊さんの勉強を教えたりした人なので伊勢神宮のことをほめてもらえて、嬉しかったです。

今までの歴史の授業で皇室がずっと2600年以上続いてきたと知ってこれからも続いていくと思っていたけれど、昔にも続かなくなってしまう危機があって、そのたびに昔の人が考えを出して続けようとしてきたので、自分も皇位継承問題を解決するために考えようと思った。僕も電車で寝たことがあったけれど電車で寝ることができるのは日本が長く続いたお陰だと知って全てつながっているなと思った。

今までいつもなんとなく過ごしていましたが、天皇の皇室が歴史史上最大の危機にあっているということを校長先生の授業で知ってびっくりしまいました。あと、日本の神話に関係する神社が今もあるということについて確かにすごいなと納得し、日本の神話は今も生きているんだなと実感しました。これから大切な日には神社などにいってお参りをしたいなと思いました。

この話を聞いて日本はすごい国なんだとあらためて実感しました。譲り合い、電車で寝られるなんて素晴らしい国だと思いました。でも、少しこわくもなりました。天皇の皇位継承問題により、いつか天皇がいなくなり、ウシハクの国になってしまうのだろうかと思うと不安になります。とても長く続いてきた天皇と神話が途絶えてしまうと思うと何か私にできることはないかと考えてしまいます。日本が長い間かけて築き上げてきた超高度信頼社会がこれからもずっと続いていってほしいと思いました。そのためには私たちが皇室を守らなければならないんだと知りました。皇室を守れるのは国民だけ!!不滅の法灯のように日本も長くシラス国として続いてほしいと思いました。私にできることはなにか、考えていきたいです。

(ここまで)

いかがだったでしょうか。もっと紹介したい振り返りもあったのですが、この辺で終わりにしておきます。

そう、最後の課題は「皇位継承問題」です。

おそらく、今の日本ではその辺の大人より、本校の6年生の方が詳しいことでしょう(笑)。

ただ、こういう授業を単発でやってもダメです。下地に齋藤武夫先生の授業があってこのような想いを持つ子供たちが育ちます。

皇位継承問題を子供たちはしっかりと、そして、我がことのように受け止めてくれました。

来週の金曜日、6年生全体に向けて最後の授業です。

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この記事を書いた人

昭和24年、埼玉県生まれ。昭和59年、大宮市の小学校教員に採用される。大宮教育サークルを設立し、『授業づくりネットワーク』創刊に参画。冷戦崩壊後、義務教育の教育内容に強い疑問を抱き、平成7年自由主義史観研究会(藤岡信勝代表)の創立に参画。以後、20余年間小中学校の教員として、「日本が好きになる歴史授業」を実践研究してきた。
現在は授業づくり JAPAN さいたま代表として、ブログや SNS で運動を進め、各地で、またオンラインで「日本が好きになる!歴史授業講座」を開催している。
著書に『新装版 学校で学びたい歴史』(青林堂)『授業づくりJAPANの日本が好きになる!歴史全授業』(私家版) 他、共著に「教科書が教えない歴史」(産経新聞社) 他がある。

【ブログ】
齋藤武夫の日本が好きになる!歴史全授業
https://www.saitotakeo.com/

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